伊豆という地名の発祥地である「伊豆山神社」。創建は紀元前、第五代天皇・孝昭天皇(こうしょうてんのう)の時代まで遡る歴史があり、源頼朝や徳川家康も参拝に訪れたとされる「強運・天下取り」の神社です。源頼朝とその妻・北条政子がこの境内で逢瀬を重ね恋を成就させた逸話から、現在でも縁結びのご利益を求めて多くの人が訪れています。
伊豆山神社への参道は階段になっており、始点の伊豆山浜から本殿まではなんと837段の道のり。本殿近くには道路がありバスが通っているため、ほとんどの参拝者は本殿近くから参拝を開始します。
手水舎に鎮座する伊豆山神社のシンボル「赤白二龍(せきびゃくにりゅう)」。鎌倉時代から伝わる「走湯山秘訣(そうとうさんひけつ)」には、伊豆山大神が姿を変えた二匹の龍が地下で熱海の温泉を湧かしていると記されています。赤龍は火、白龍は水を操ることから二龍を合わせて温泉の守護神とするほか、赤龍を母、白龍を父として縁結びの象徴とも考えられるようになりました。
鮮やかな装飾の施された本殿へ。天忍穂耳尊(あめのおしほみみのみこと)、拷幡千千姫尊(たくはたちぢひめのみこと)、瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が祭られており、この神様を総称して「伊豆山大神」と呼びます。強運の霊験新たかな神様として古くから祈りが捧げられてきました。
伊豆山神社に訪れたら、境内の隅々まで注目してみましょう。源頼朝と北条政子にゆかりのある「腰掛石」は、ちょうど二人で座れるサイズ。カップルや夫婦で座ってみてください。道祖神の石は「道開きの神」である猿田彦命(さるたひこのみこと)を祀っています。進むべき道を見失って重い悩んでいるとき、困難にぶつかり挫折しそうな時に正しい道を指し示してくれる神様です。